第1章 revenge1
「美味しい!エマちゃん上手!」
「ありがとう・・・。」
気まずい・・・。
さっきあんなの見られたから。
食卓には、マイキーさんとエマちゃんとおじいさんしかいない。
先程、おじいさんには挨拶したが・・・ご両親はお仕事かな?
「エマちゃん、さっきのことは気にしないで?そのうち、エマちゃんもドラケンさんと・・・ね?」
「え?あ、そうだよね!なんかごめんね、気遣わせちゃって!」
「さっきあんなに気にしてたくせに。」
隣で笑われた。
そりゃ、そん時はあんなんなっちゃうでしょ。
でも、よくよく考えたら、こういうことは普通になっていくんだ。
エマちゃんだって、結婚したいくらい好きな人がいるんだから。
「マイキーさんはさ、恥ずかしいっていう感情はないの?」
恥ずかしがってるところを見たことない気がする。
「そういうの、見たい?」
「たまには見たい・・・。」
「ふーん。」
なんかあんま期待しない方が良さそう。
さっきだってあんなことしたのに、驚いてはいたけど、恥ずかしがってる素振りなんて全然なかった。
ご飯を食べ終わって部屋に戻り、だらだらした。
「あれ、なんで私、ベッドにいるんだっけ?」
ご飯食べて部屋でだらだらしたあたりからの記憶がない。
目に刺さるような朝日を感じ、寝てしまったことに気付いた。
後ろからマイキーさんに抱き締められている。
ボロボロのタオルだ。
お気に入りなのかな。
寝る時はいつも握り締めて寝てるのかな。
あぁあ、また寝ちゃったのか・・・。
「マイキーさん、ごめんね・・・。」
「なんで謝んの?」
「起きてたの?」
ぎゅっと抱き締める力が強くなる。
私を抱き締めるその手を優しく握った。
「また寝ちゃったね、何もしないで・・・。」
「気にしなくていいよ。」
気にしちゃうよ、そういう気で泊まらせたんでしょ?
私もそれをわかってて泊まったのに・・・。
その後、エマちゃんが作った朝ご飯をご馳走になって、まただらだらして帰ってきた。
今日も泊まれって言われたけど、着替えたいし、明日の準備もあるから帰らせてもらった。
明日はマイキーさんとお祭りだ。