第1章 revenge1
あれから少し経ったが、何もする気になれず、自分の部屋に閉じこもっていた。
タケミチくんのお見舞い行かなきゃいけないのに・・・。
結局、何も出来なかった。
マイキーさんに嫌われる覚悟で、あそこまでしたのに。
内部抗争が始まろうとしている。
東卍がマイキー派とドラケン派に割れてしまった。
パーさんを助けたいマイキーさんと、パーさんの覚悟をムダにしたくないドラケンさん。
どうしたらいいの・・・?
私はどちらの気持ちもわかる。
でも、正しいのはドラケンさんかもしれない。
パーさんは自首したんだ。
自分の罪を償うと決めたんだ。
そうだ、待つしかない。
あの時私は、待つと決めた。
でもどうやって、仲直りさせればいいの?
「ドラケンさん、ヒナ、アッくん、マイキーさん・・・!」
流れた涙を拭って立ち上がった。
私にウジウジしてる時間はない。
もうウジウジしないって決めたんだ。
何も方法が思い付かなくても、何がなんでも仲直りさせてみせる。
マイキーさんに連絡を取ると、タケミチくんの家に向かってると言っていたので、とりあえずそちらに向かった。
「マイキーさん!」
タケミチくんの家に向かっていると、彼の後ろ姿を見つけた。
タイムリミットはあと2日。
絶対にこのミッションを成功させる。
走って彼に近寄る。
「星那・・・。」
彼の手をぎゅっと握った。
「私ね、マイキーさんもドラケンさんも大好きだよ!2人が笑い合ってるのが、1番好き!」
「その名前、出すんじゃねぇよ。」
握った手を離されそうになる。
それでも、ぎゅっと握った。
「私と別れるの・・・?」
「は?」
「だってもう、私のこと嫌いになっちゃったんでしょ?」
嫌いになられちゃ困るんだけど・・・。
でもまぁ、仕様がないよね。
あそこまで口出ししちゃったんだし。
「オレがいつ、そんなこと言った?」
「あんなこと・・・んっ!?」
いきなり唇を押し付けられる。
そのまま啄むように、口付けを交わされる。
「好きだ。てか、オレの方が嫌われたと思って落ち込んでた。酷ぇこと言っちまったし・・・。」
大好きだ、この人が大好きだ。
胸が焼き焦げそうな程、貴方を愛してる。