第1章 revenge1
「すげぇ久しぶりだな!」
「うん、そうだね!」
中学の頃の、ヒナの彼氏だ。
親友の彼氏ということで、ちょっと仲がよかった。
「星那さん、昨日の話をもう少し詳しく教えてくれませんか?」
「うん。」
どうして詳しく知りたいのかよくわからなかったが、とりあえず昨日起こったことを全て話した。
「やはり貴方も・・・。」
「え?」
貴方もってどういうことだ?
てゆうか、信じるの?信じてくれるの、こんな話。
「俺も昨日、12年前にタイムリープしてたんだ。」
タケミチくんも?
てことは、私は本当にタイムリープしたんだね。
タケミチくんたちの話も聞いてみた。
彼は昨日、何者かに線路に落とされタイムリープし、12年前の昨日をもう一度体験して、直人くんと握手をして現代に戻ってきたと話した。
直人くんはタケミチくんのトリガーだという。
現代の直人くんと握手することで過去に行き、過去の直人くんと握手をすると現代に戻ってくるらしい。
「私は昨日、誰とも握手をせずに、現代に戻って来たよ?」
「おそらく、タケミチくんが過去の僕と握手をした時、一緒に戻って来たんだと思います。」
時間帯からして、可能性は高いと思います。と続け、東京卍會について色々と教えられた。
「僕たちは姉さんを救う為に過去に戻ります。協力してくれませんか?」
そんなの・・・。
「当たり前じゃん!私だってヒナを救いたい!ヒナを救えるなら、なんだってする!」
そうか、タケミチくんはまだヒナのことを大切に思ってくれていたんだね。
「それに・・・、私にはもう1つしなきゃいけないことがあるから。」
言っても大丈夫だろうか。
彼らは、ヒナを殺した東京卍會を憎んでるはず・・・でも私はその東京卍會の総長、佐野万次郎も救いたい。
あんなに優しかった彼が、極悪集団になったのには何か訳があるはずだ。
きっと今もどこかで独り、苦しんでいるだろう。
私は貴方の心になりたい。
「タケミチくん、直人くん、お願い、私にも協力して。」
2人の目を真っ直ぐ見つめた。
「東京卍會、総長、佐野万次郎を救いたい!」