第7章 revenge4.5
鶴蝶が毛布を持ってきてくれて、万次郎に掛けた。
どうして万次郎が眠れるようになったのか、私とヨリを戻したのか聞いてきたので、どう答えればいいか迷う。
「今の私が、万次郎が愛してくれた私だから、かな・・・?」
意味がわからないと言うように、睨んでくる。
だって、なんて答えればいいかわかんないんだもん。
「そういえばオマエ、関東事変の時、タケミチと変なこと言ってな。」
「えっ・・・えぇ、そうだっけ?」
誤魔化すしかない。
鶴蝶は笑いながらわかったと言って、それ以上は何も聞いてこなかった。
鶴蝶でよかった・・・ココさんとかだったら、絶対しこく聞かれてる。
っ!?
擽ったい。
万次郎が顔をお腹にスリスリしたおかげで、服が捲れて直接肌に頬や髪が擦れる。
「万次郎、擽ったいよ・・・ふふっ。」
髪を梳くように撫でると穏やかな顔で、また静かに眠り始めた。
鶴蝶はここにいたくなくなったのか、ご飯を作ると言って、キッチンに向かった。
私も手伝いたかったけど、万次郎が寝ているので、何も出来ない。
結構寝れてる気がするけど、昼寝とかはそんな長くないし、夜はすぐ寝れてるみたいだけど、朝は私より先に起きてるから、何時に起きてるのかわからない。
万次郎がもっとちゃんと、眠れるようになれるといいな・・・。
「おい、三浦、起きろ。」
私も寝てしまっていたらしい、いつの間に・・・。
鶴蝶にご飯が出来たと起こされ、未だに私に抱き着いて眠る万次郎を起こす。
まだ微睡みの中にいる万次郎の手を引いて、テーブルのところに行くと、美味しそうなご飯が用意されていた。
肉じゃがだ・・・作れるなんてすごい。
いや、鶴蝶なら普通にいろんなの作れそうだな。
覚醒してきた万次郎の目を見ると、少しだけ隈が薄くなった気がする。
よかった・・・このままこれからもちゃんと眠れたら、なくなるかな。
箸を進める万次郎を見て、私も肉じゃがに箸を付けた。
めちゃくちゃ美味しいんだけど・・・負けた。
こんな美味しいの食べてたら、万次郎、私が作ったの食べれなくなるじゃん。
「星那、それ、ちょーだい。」
万次郎が指差したのは、デザートのフルーツだった。
鶴蝶に怒られたが、万次郎にあげた。