第7章 revenge4.5
あれから数日経って、今日は万次郎がいないからテレビを適当に付けて、軽く掃除をしていた。
ニュースで梵天という言葉が聞こえてきて、掃除をしていた手を止める。
梵天の映像を入手しましたという内容だった。
これって・・・買い物行った時の・・・。
怖い人に囲まれて、私と万次郎が歩いている。
私たち2人の顔は、映っていなかった。
私の髪が風で流れて、うなじが見えた。
私も刺青あるんだ・・・万次郎と同じ場所だ。
てゆうか、恥ずかしいんだけど・・・思いっ切り万次郎に腰を抱かれているところが、全国に放送されてしまった。
キャスターが、梵天には女性もいるようですねとか言ってる。
玄関の扉が開いた音がしたので、すぐにテレビを消した。
万次郎、もう帰って来たのかな・・・。
「姫さん、いるかぁ?」
誰?
声をかけながらリビングに入ってきたのは、知らない男の人、2人だった。
1人は七三分けでピチッとしていて、もう1人は襟足が長い。
それに、顔がよく似ている。
「ボスが連れて来いっつうから、迎えに来たぜ。」
なんか、知ってるような気がする。
「えっと・・・灰谷蘭さんと、竜胆さんですか?」
どうやら、あっていたらしい。
2人共、昔と印象が全然違う。
どこかに行くみたいなので、大人しくついていった。
万次郎が呼んでるみたいだから。
部屋から出ると私の両端に来て、私を逃がさないようにしているんだろうか。
別に逃げないのに・・・。
駐車場まで行くと、男たちが襲ってきた。
「オマエ、首領の女だろ!?連れて行かせてもらうぜ!!」
梵天に楯突く人なんているんだ。
万次郎が未来を変える前の東卍みたいな組織って言ってたから、日本最大の犯罪組織ってことだよね。
灰谷兄弟のこと、知らないのかな。
2人が私の前に出て、庇ってくれる。
「2人は幹部ですよね?」
「おう。」
竜胆さんが答えたのを聞いて、男たちが逃げ出す。
「やっぱりな・・・バレちまってるじゃねぇか。」
2人は私を守る為に、横にいてくれたんだ。
車に乗って、どこかに向かう。
万次郎、どこにいるんだろう。