第7章 revenge4.5
部屋に戻っても何もないから、することがない。
携帯とかもないのかな・・・。
ベッドに座ってボーッとしてると眠くなってきたので、そのまま横に倒れて、眠った。
「・・・きろ。おい、星那。」
起こされて目を開けると、おでこにキスをされる。
手を引かれてリビングに行くと、三途さんがまだいた。
目が合うとうっすと挨拶をされたので、会釈で返した。
後ろからお腹に手を回されて抱き締められ、ご飯を作るよう言われる。
どうやら、三途さんも食べて行くらしい。
冷蔵庫を確認したら、飲み物しかないんだけど。
買い物に行くと言ったら、万次郎もついて来るみたい。
三途さんはお留守番だけど、知らない男の人が何人かついてきた。
誰かが運転する黒塗りの高級車に乗り、後ろにも同じ車がついてくる。
「ねぇ万次郎、何がどうなってんだか、全然わかんないんだけど・・・。」
私の肩に頭を乗せる彼に問いかけた。
「オマエが言ってた東卍みたてぇな組織、梵天。オレがボス。」
そんな・・・また失敗したの?
「オマエがいくら過去に行って頑張ったってムリだ。原因はオレの中にある・・・黒い衝動。兄貴、場地、エマ、あいつらがそれを止めてくれていた。」
「そっか・・・でも私は諦めないよ。みんな、救ってみせるから。」
肩の上にある彼の頭の上に頭を置き、手をぎゅっと握る。
顔を首に擦り付けてきて、擽ったい。
スーパーに着いて車から降りると、みんなついてくる。
こんな怖い人たちにぞろぞろついて来られると嫌なんだけど、万次郎に他の人に頼まないからこんなことになると言われて、何も言えなかった。
だって、自分で探したいもん。
何が食べたいか聞くとオムライスと答えたので、その材料と明日のものも買っていく。
そのあとのものは万次郎の言う通り、他の人に頼もう。
こんなぞろぞろと来たくない。
家に着き、オムライスを作ろうとすると、後ろからエプロンを掛けられて驚いた。
なんか言ってからにして欲しい・・・。
「結んだげる。」
「ありがとう。」
後ろの紐を彼に結んでもらい、調理に取りかかる。
そんな私たちの様子を三途さんは、不思議そうに見ていた。