第7章 revenge4.5
えっと・・・ここはどこだろう?
私はベッドの上に座ってて、部屋の中には何もない。
胸元を見て、指輪があることを確認して、万次郎と約束した通り、左薬指にはめた。
とりあえず、状況を確認する為に部屋を出た。
廊下に出て、話し声がする方に行くとリビングになってて、口の両端に傷があるキレイな男の人と目が合う。
その人と向かい合う形・・・私に背を向けて座ってる人は白髪でうなじに刺青がある。
あの刺青・・・イザナのピアスに似てる。
てか、万次郎だよね?
髪型とか全然違うくても、すぐわかる。
私と目が合った人は、驚いたように目を見開いた。
「星那、部屋に戻れ。三途と話があるから、出て来んなっつったろ。」
三途?
あの人ってたぶん・・・伍番隊の副隊長さんだよね?
「珍しいっスね、いつも出て来んなっつえば、一切出て来ねぇのに。」
今回の現代は、どうなってんの?
三途さん?なんて、今までの現代で会ったこともなければ、聞いたこともない。
でも、万次郎が私の傍にいる・・・ずっと、不安だった・・・いなくなるんじゃないかって・・・。
ただそのことが嬉しくて、振り向きもしない万次郎に近付き、後ろから抱き締めた。
「万次郎・・・愛してる。」
そう言うと、私の左腕を掴んで指輪を確認した。
手を離したかと思うと今度は右腕を引っ張られ、そのままキスをされる。
「マイキー!?」
三途さんが声を荒げて驚く。
私も驚いたが、そのまま身を任せて、彼のしたいようにさせた。
唇を離すと、振り向いてソファーに膝を付き、抱き着いてくる。
甘えるように胸に顔を擦り付けてくるので、頭を包み込むように抱き締めた。
「顔、見せて?」
そう言うと、顔を上げてくれたので、頬をそっと包み込む。
目の下の隈、すごい・・・。
眠れてないんだ。
瞳はあの頃よりも黒くて・・・口角は上がらない。
睨み付けるような目付き。
何があったの?
また私は、彼を救えなかったの?
もう、どうすればいいの・・・?
「あ・・・大事な話してたんだよね?私、部屋戻るよ。」
彼が腕を離してちゃんと座り直したので、私は先程いた部屋に戻った。