第7章 revenge4.5
今度は私が呼ばれた。
「たった1人の女だったけど、ずっと諦めずに頑張ってくれて、ありがとな。これで未来は変わるだろ!?」
込み上げてきて言葉を発せずに、涙を溜めた。
大切な人をたくさん失った・・・でも今彼は、晴れた顔をしている。
それが嬉しかった。
そして彼は最後にドラケンさんを呼んだ。
ドラケンさんは前に行くと、話し出す。
「佐野万次郎。クソわがまま、天上天下、唯我独尊男・・・けどオレらはそのカリスマに惹かれて、ここまでついてきた。総長の決断に異論はねぇ!!!今日まで、お疲れ様でした!!!!総長!!!!」
ドラケンさんは頭を下げた。
「ありがとう、ケンチン。」
一度静寂が流れると、みんなが涙ぐみながら、東卍コールを始める。
そしてまた彼が言葉を発すると、静かになる。
「東卍は今日で解散する。どんな最高の時間だって、いつかは終わる!!それが今日なだけだ。けど忘れんな!!東卍はいつまでも、オマエらの心ん中にいる!!!」
歓声が上がると、また東卍コールが始まる。
2006年3月8日・・・この日で東京卍會は、日本のトップに昇りつめ、終わった。
集会が終わり、隊長、副隊長たちが残る。
「万次郎・・・私、戻りたくない・・・今のみんなと、ずっと一緒にいたい・・・!」
「なに言ってんだよ、心ん中にいるっつたろ?」
彼が肩に羽織っている特攻服を奪って、ぎゅっと抱き締める。
さすがにさみぃよと言って奪い返そうするが、離さなかった。
「じゃあそれ、あげるからさ、星那のマント、ちょーだい。」
ボタンを外すと取られたので、万次郎の特攻服を身に纏った。
その時、八戒くんがタイムカプセルを埋めるという提案をする。
万次郎が賛成して、上を向いて少し考えると、未来の自分に手紙を書こうと言った。
「開けるのは、12年後!」
っ!?
万次郎・・・。
何も知らない人たちがなんで12年後かわからずにいるが、それに賛成する。
1週間後、手紙と大事なものを持って、ここ、武蔵神社に集合ということになった。
3月8日、今日の日を絶対に忘れない。