第7章 revenge4.5
何処にも行っちゃダメだよ・・・。
ぎゅっと抱き締める腕に力を入れる。
「未来を変えるには、そうするしかねぇだろ?・・・でもオマエの傍にはずっといるから。」
顔を上げると、そっと唇を合わせる。
そして、少しして離れる。
その言葉を信じて、私は彼を帰した。
明日、集会をすると言っていた、きっと明日、解散するんだ。
次の日の夜、神社に行くと時間が早過ぎたのか、まだ誰も来てないようだ。
でも、万次郎のバブがある。
用事あるって言ってたけど・・・。
そっと階段を登っていくと、話し声が聞こえた。
万次郎の声だ、誰と話してるんだろう・・・。
1番上まで上がって、鳥居の柱に隠れた。
タケミチくんと話してるのか。
「タケミっちは、オレのヒーローだ。」
この距離だと聞き取りづらいが、それだけは、はっきり聞こえた。
みんなが来る・・・!
千冬が私のとこまで来て、一緒に入っていく。
みんなの足音で、彼の声が掻き消される。
タケミチくん、涙ぐんでる・・・本当、泣き虫だなぁ・・・私もだけど。
そして万次郎がみんな聞いてくれと声を張る。
「大きな犠牲をはらったけど、天竺を潰して東卍は日本のトップに立った。オレらは、これから何世代も語りつがれる時代を創った・・・・・・だから、頂点の時に終わらせたい。」
彼は一度そこで切ると、笑顔を作った。
ここで終わりなんだね、私たちが東京卍會として、この特攻服を着るのは・・・。
「本日をもって、東京卍會は解散する!!!!」
みんな驚いている・・・あたりまえだ、誰も解散なんて思ってもいないだろう。
彼はタケミチくんを呼ぶ。
「未来を変える為なら、これが1番だろ!?」
タケミチくんが何かを言おうとしてるが、彼は三ツ谷さんを呼んだ。
「オマエがいてくれたから、東卍はここまでこれた。」
彼はまた何も聞かず、ぺーさんを呼ぶ。
「パーちんがいない間、頑張ってくれたな、最高の隊長代理だ。」
ぺーさんが涙ぐんで、彼の名を呟く。
そしてスマイリーさんを呼ぶ。
「ここまで東卍を支えてくれて、ありがとな。」
スマイリーさんも笑顔のまま、涙ぐむ。
次にここにはいないムーチョさんの名前を呼ぶと、最後まで東卍メンバーだと思ってると言った。