第7章 revenge4.5
好深ちゃんは私の目を見て優しく微笑んでくれるのに、私はその目を見れない。
万次郎は私と少し離れた所に座って、黙って私たちの会話を聞いている。
「星那、あの後すぐに転校しちゃって・・・もっと一緒にいたかったのに・・・会いに来たら、もっと星那に辛い思いさせちゃうかなって・・・今まで来れなかった。」
イヌピーくんに会った後くらいだったかな、好深ちゃんを叩いて怪我をさせてしまったのは・・・。
そんな自分がすごく嫌で、好深ちゃんと一緒にいれなくなって、転校した。
転校先の学校でヒナに出会って仲良くなって、今は親友だ。
ヒナよりも前に親友だった好深ちゃん・・・ううん、幼なじみみたいなもんかな。
「私、仲直りしたいな・・・あの怪我だってすぐ治ったから、全然大丈夫だよ!・・・星那が大好きだから、一緒にいたい。」
彼女はそんなことを言ってくれるが、私は自分を許せない。
ちょっとしたことで喧嘩になって、怪我をさせた。
下を向き、ズボンをぎゅっと握る。
その時、今まで黙っていた彼が口を開いた。
「星那、この娘がここまで言ってんだ、目ぇくらい見て答えろ。それにオマエはオレが怪我させた時、どうした?」
私は、万次郎に殴られた時・・・そんなの気にならなかった、このくらい全然平気だと思った。
好深ちゃんも、私と同じ・・・?
「好深ちゃん・・・私も、好深ちゃんが大好きだよぉ!!」
テーブルを挟んで向かい合っている彼女に抱き着いた。
完全にテーブルの上に、乗っかっちゃってるが・・・。
そして脛をテーブルの横にぶつけた。
ガンってすごい音した。
「プッ!星那、大丈夫?」
好深ちゃんが吹き出して、笑いながら聞いてくる。
万次郎は爆笑してるし・・・。
彼女から離れてソファーに座り直し、脛を摩る。
「痛い・・・。」
まだ爆笑してる万次郎に掴みかかった。
「必死だったの!そんな笑わないでっ!!好深ちゃんもっ!」
「あははははっ!ムリだろ、笑うなとか・・・ふっ、あはははっ!!」
ずっと笑ってる2人を睨んでいると、なんかバカらしくなってきて、私も笑ってた。