第7章 revenge4.5
なんのことだろうと彼を見つめると、突然立ち上がり、下に下りた。
え、なに?なんだったの?
彼は何事もなかったかのように、私に両手を差し出してくる。
それを掴んで飛び降りると、勢いがあまって前に行きそうになる私を、胸で受け止めてくれた。
それだけで私の胸は高鳴る。
彼は左手だけを掴んだままバブの後ろに乗せる。
彼が乗って走り出した。
「まだ痛い?肩。」
「ちょっとだけ・・・。」
それだけ話すと私たちは口を閉じて、ただ流れていく街並みを眺めた。
私の家に着くと彼は、エンジンを止めてバブから降りた。
まだ、一緒にいてくれるんだ・・・。
鍵を開けて中に入り部屋に行くと、後ろから抱き締められて、彼はそのまま私を膝に乗せて、ベッドに座った。
どうしたの?と聞くと、着ていたジャケットとパーカーを脱がされて、裸にされる。
「星那、こっち向いて座って。」
その言葉に答えて、彼に向き直る。
すると、肩に貼っていた絆創膏を剥がされて、ビリッとくる痛みに少し顔を顰めた。
傷口はもう瘡蓋になっていて、痒みと少しの痛みがある。
彼は一度そこに口付けると、私に向き直る。
「オマエのこと全部教えて欲しい。オマエが未来から来て、何をして来たのか・・・オマエの気持ちも全部。」
「・・・私は、死のうとした。」
そう始めて、私は今までのことを全部話した。
万次郎は、私の身体のいろんなとこにキスをしながら、時々相槌を打って、聞いていた。
「場地さんもっ、エマちゃんもっ・・・誰も救えなかったっ!!・・・私がここまで頑張ったのは、意味のないことだったの・・・?」
彼は何も答えずにキスをする。
「オマエはずっとオレだけの為に、頑張ってくれてたんだな。ずっとオレだけを想ってくれてたんだな。」
そう言って彼はまた、キスをした。
啄むように唇を動かしながらブラの肩紐を下ろして、ホックを外す。
「これからも私を愛してくれるの?」
「あたりまえだろ。オレにはもう、オマエしかいねぇんだから。」
どうしてそんなこと言うの?
東卍のみんながいるじゃない。
彼は首に鎖骨に胸に・・・たまに噛みながら、印を付けていった。