第7章 revenge4.5
看護師さんが来て、点滴の針を外してくれた。
千冬と万次郎が外に出て、私は服を着替える。
母に万次郎たちにタイムリープのことが、バレたことを話す。
着替えが終わると母が荷物を持ってくれて、病室を出た。
万次郎の隣に行き手を握ると指を絡めてきて、恋人繋ぎになる。
受付に着き、母が会計をしてくれている間、3人で話していた。
「千冬、これでもう大丈夫だよね?みんな、幸せになってるよね?」
「あたりまえだろ!!オマエらがあんなに頑張ったんだからな!」
万次郎に身体を寄せて、ニコッと笑う。
本当にみんながいてくれてよかった・・・みんなのお陰で、ミッションを成功させることが出来た。
たくさん大切なものを失ってしまったけど、過去に戻って頑張ってよかった、とても大きな得たものがあるから。
ほんの少し上にある、彼の顔を見て微笑む。
母が会計を終えて戻ってきたので、外に向かった。
どうやら万次郎はバイクで来たらしくて、私も乗っていくと言ったら、みんなに反対されて、仕方なく母の車に乗る。
車の中で不貞腐れていると、母から万次郎が真っ直ぐ私の家に来ると言っていたと聞いて、途端に笑顔になる。
それを見てたのか、千冬に笑われて、肩を小突いた。
「千冬は彼女作んないのー?」
「そういう奴がいれば、すぐにでも作ってるわ。」
千冬は意外とかっこいいと思うし、喧嘩も強いし、性格もいいし、場地さんとの関係を見てると尽くすタイプっぽいし・・・モテると思うんだけどなぁ。
そんなことを考えていると、家に着いた。
てか、横浜の病院だったよね?
結構早く着いたなぁ・・・万次郎まだかな。
家の中で待っていると、特徴的な排気音が聞こえてきて、急いで玄関に向かう。
母にどうしたの?と聞かれたが今は答える余裕がない、千冬が代わりに答えてくれた、この排気音、マイキーくんっスよと。
サンダルを履いて玄関の扉を開けると、バブから降りる彼の姿が目に入る。
「ちょっとしかいれねぇけど・・・エマの葬式の準備とかあるからさ。」
唇を噛んで眉頭を顰めて、泣くのを我慢すると、そんな顔するなと悲しげに笑う。
冷たくなっている彼の手を引いて、家の中に入っていく。