第6章 revenge4
ドラケンさんが私を支えて、立ち上がらせてくれる。
ドラケンさんは、私たちの未来から来たという話を信じると言ってくれた。
「オレとマイキーがオマエの両腕になってやる、オマエはやるべきことを成し遂げろ!!」
星那ちゃんもなと、頼もしい言葉を言ってくれる。
意識が朦朧としてきて、ドラケンさんに余計体重を預けてしまった。
「大丈夫か?・・・もう休んでていいぞ?」
「ううん、2人の戦いを、見ていたい・・・それに、まだ・・・やり残してる、ことが、あるから・・・。」
閉じてしまいそうになる瞼を無理矢理こじ開けて、2人の戦いの行く末を見届ける。
でも、集中出来ないや・・・。
身体中が痛くて、冷たくて・・・眠い・・・。
ダメだ・・・見届けたいのに・・・。
彼がイザナの拳をこめかみで受けた時を最後に、私は落ちていった。
っ!?
一つの銃声で目を覚ました。
どうなってんの?
鶴蝶がイザナの前で膝を付いて倒れて、そんな鶴蝶に銃を向けているのは稀咲で・・・どうなってんの?
稀咲が撃ったの?
鶴蝶が立ち上がって、銃を構える稀咲に向かっていった。
3発の銃声が響いた。
イザナが鶴蝶を庇って、全て受けた。
何がどうなって・・・待って・・・イザナは死んじゃダメだよ。
万次郎にとって兄弟はもう、イザナしかいないんだから・・・。
いくら憎み合ったって、それは変わらないでしょ?
鶴蝶とイザナは真ん中で倒れて、仰向けになった。
万次郎がイザナに近付く。
何か話しているようだけど、うまく聞き取れない。
唯一聞き取れたのが、誰とも血が繋がってないんだよというイザナの言葉だった。
血が繋がってない?・・・もしかしてイザナが、万次郎ともエマちゃんとも真一郎さんとも、繋がってないの?
イザナが死んだ・・・。
鶴蝶の声が虚しく響き渡り、イザナに近付き、手を握った。
寂しい思いさせねぇよ、オレもそっち逝くからと呟く。
「オレらは、上手に生きられなかったな・・・。」
涙を溢れさせながら、笑った。
そんな2人があまりにも素敵で、涙が止まらない。