第6章 revenge4
っ!
右肩を撃ち抜かれた。
「そんなとこ撃ったって死なないよ!?こんなの痛くないから!万次郎の痛みに比べたらこんなもの・・・痛くも痒くもない!!」
何度私たちは、未来で大切な人たちを失った?
何度みんなに、助けられた?
今度は・・・私たちが救う番だ!!
「私たちは何度も大切な人たちを失ってきた!!それでも頑張ってここまで来たんだよ。何にも持ってない私たちだけど・・・みんなを救う為に、諦めずにここまで来たんだよ!!」
稀咲が意味がわからないという顔で見てくる。
タケミチくんが後ろで話し出す。
オレにはマイキーくんみてぇなカリスマもねぇ、直人みてぇに賢くもねぇし、ココくんみたいに器用でもない、ムーチョくんみてぇに体もでかくねぇし、ドラケンくんみてぇに喧嘩も強くねぇ、だから・・・と言って立ち上がる。
「オレらに出来ることは一つ!!死んでも諦めねぇことだ!!」
稀咲がぶっ殺すと言いタケミチくんはやってみろと、稀咲が構える銃口におでこを押し付けた。
「簡単だろ?エマちゃんを殺したように。」
稀咲はスっと銃を下ろし、タケミチくんを殴り飛ばした。
咄嗟に、倒れたタケミチくんの前に出て、稀咲を睨む。
後ろでタケミチくんをアッくんが支えて立ち上がる。
「どうした?諦めの悪さだけが、オマエの取り柄だろ?」
ぺーさんも声をあげる。
「てめぇじゃ力不足だ!馬鹿野郎。」
とタケミチくんに指を指す。
「力不足だけどさ、響いたよ。」
「寝てらんねぇってよ。」
「元気もらったぜ!!!」
アングリーさん、八戒くん、イヌピーくんも次々と声をあげる。
「タケミっち、場地さんの後を継いでくれたのが、オマエでよかった。」
千冬が微笑んだ。
千冬が稀咲に、場地さんを殺ったてめぇをぶっ殺してやりてぇ、でも、これはガキの喧嘩だ、殺し合いじゃない、オレらはただかっこつけたいから、意地張って、見栄張って、力のやり場わかんねぇからぶつかって、拳一個で戦ってんだよと話す。
「信じたもんの為に!!背負ったもんの為に!!!」
と最後に力強く言うと、片腕を押さえた私の後ろで、みんなが立ち上がる。