第6章 revenge4
朝になり彼に起こされて、エマちゃんが作ったご飯を食べる。
お爺さんにお世話になりましたと頭を下げる。
今日、天竺を潰せば、エマちゃんはきっと大丈夫だ。
ご飯を食べ終わると、万次郎にシンイチロウんとこ行くぞと言われ、エマちゃんと一緒についていく。
墓地に着くと佐野家の墓前に、タケミチくんやイヌピーくんの他に、天竺の特攻服を着た白髪の男がいる。
誰・・・?
イヌピーくんがその男に掴みかかっていた。
万次郎がやめとけ、イヌピーと声をかける。
彼がタケミチくんにエマ連れて離れてろと言った為、私もタケミチくんたちと一緒に離れた。
墓地から出て彼らを見つめてると、エマちゃんがあの人がもう1人のお兄ちゃん、イザナだよね?とタケミチくんに問いかける。
タケミチくんを見ると、頷いた。
そっか・・・あの人が・・・。
エマちゃんがタケミチくんに、男の子ってなんで喧嘩ばっかりするの?と問いかけた。
「東京卍會総長、無敵のマイキー。マイキーは人前で強い所しか見せない。兄貴が死んだ時も、場地が死んだ時も・・・どんな時でも弱い顔は見せないのが、マイキー。」
そうエマちゃんが話し出した。
そうだ、彼はどんな時でもみんなの前では、強かった。
弱さを辛さを全部1人で背負い込んで、1人でなんでもしようとするし、どうにかしちゃう。
彼は私に、たまに弱さを見せるけど、いくら言っても私に分けてくれない。
エマちゃんは本当はと続ける。
「今でも使い古したタオルケットを握り締めてないと寝れない、弱い男の子。」
エマちゃんはその姿を思い浮かべるように目を瞑って、張り詰めた糸が切れちゃった時と言って、目を開けた。
「その時はウチが、絶対マイキーを助けてあげるんだ!マイキーがそうしてくれたみたいにね!」
と微笑んだ。
ほら、やっぱり・・・彼にはエマちゃんが必要だ。
私でも、ドラケンさんや東卍のみんなじゃなく・・・妹のエマちゃんが必要なんだ。
小さい頃からずっと一緒にいた、彼の1番の理解者。
現代では必ず闇の中にいる彼。
それはエマちゃんがいないからだ、エマちゃんは稀咲に殺される。
初めてエマちゃんの彼への気持ちを知って確信した、稀咲は本当にエマちゃんを殺すと。