第6章 revenge4
「あのね、万次郎・・・怒らないで聞いて欲しい・・・半間に触られた。」
彼は何も言わずに、スピードを上げた。
彼の運転はいつも安全運転とは言えないけど、今はもっと荒々しい。
でも怖くない。
千冬とかよりも全然危ないけど、1番安心するの。
「ごめんね・・・半間は襲おうと思えばいつでもそう出来たの、でも・・・しなかった。」
それは半間が私を、本気で想ってくれてたということだと思う。
だからと言って、半間のとこに行くことなんて出来ないけど・・・。
そうだ、稀咲たちはエマちゃんを殺そうとしてるんだ。
万次郎にエマちゃんはどこにいるのか聞くと、たぶん家にいると答えたので、彼の家に向かってもらう。
これから私はエマちゃんから離れることは出来ない。
もし本当に稀咲がエマちゃんを殺すなら、私は稀咲を殺してでも、エマちゃんを助ける。
彼の家に着いて、真っ先にエマちゃんの部屋に向かう。
エマちゃんの部屋の扉を開けて、中を確認してもいない。
星那、こっちーと言う彼の声が聞こえたので、母屋を出て万次郎の部屋に向かう。
そこにはエマちゃんとドラケンさんがいた。
ベッドに座る彼に近付き、2人の間にあるたくさんの紙に気付き見ると、黒川イザナの文字が見えた。
「本当に兄弟なの!?」
こんな量の手紙・・・全部、真一郎さん宛だ。
どうやらエマちゃんのお兄さんで、万次郎や真一郎さんとは異母兄弟だそうだ。
稀咲が言ってたこと、本当だったんだ。
後ろでベッドに座っている万次郎に引き寄せられて、膝に座ると、なんで知ってんの?と聞かれる。
「稀咲が言ってた・・・あ、あの、私、シャワー借りてもいい?お風呂入れてないし、半間に・・・触られたから・・・。」
いいよと頷いてくれたので向かおうとすると、服を貸してくれて、エマちゃんがショーツを貸してくれた。
ブラも触られたし、胸舐められたあとに着けてるから、本当は着けたくないけど・・・。
シャワーを浴びて浴室を出ると、着てたものが全部洗濯されてる・・・しょうがない、ノーブラか・・・ドラケンさんいるんだけどなぁ。
万次郎の服大きいし、厚めだから大丈夫かな・・・?