第6章 revenge4
振り返ると、怪我をしている山岸くんと鈴木くんだった。
2人は赤い詰め襟の集団にいきなり襲われたと言っていて、私たちは目を合わせて頷き、タケミチくんのところへ急いだ。
タケミチくんのところへ行くと、さっき2人が言っていた赤い詰め襟の集団がいたので、タケミチくんの目の前にいる奴を千冬が蹴飛ばして、私はタケミチくんを守るように前に出る。
アッくんもいる、ボロボロだ。
「タケミチくん、早くアッくんを!!」
千冬が私にも逃げろと言うが、千冬を1人残して行けるはずない。
千冬がオレらもすぐ行くと言って、私たちは2人が逃げれるように時間稼ぎをする。
でもすぐに千冬が殴り飛ばされて、気を失ってしまった。
千冬を一発で・・・こいつ、やばい。
幹部か・・・?
特攻服を見ると、背中に天竺、横浜と書いてある。
天竺ってなに!?
すぐに千冬の前に行って、庇うように天竺の奴らと対峙する。
「女がでしゃばってんじゃねぇぞ?」
「私が誰だか知らないの?・・・東京卍會、総長側近よ。最強の姫とか呼ばれてるけど・・・知らない?」
さっき千冬をノシた奴がぶっ殺せと下っ端に言う。
まあ、この人数相手に勝てるはずないけど・・・私、千冬より弱いし。
でも、出来るだけタケミチくんたちの方には行かせない。
突っ込んでくる奴の拳を躱して、腰を蹴り飛ばし、次に来る奴の顔をぶん殴る。
っ!?
嘘、もう千冬をやった奴が来ちゃった?
顔面に飛んでくる拳は躱したが、すぐに腹に拳が来て、吹っ飛ばされてしまった。
「うっ!!・・・ゴホッゴホッ!」
胃から込み上げてきて、戻してしまう。
顔を上げたら、もうそこには拳が来ていた。
吹っ飛ばされて、千冬の近くまで戻された。
動けない・・・どうしよ、タケミチくんたちが・・・。
力を振り絞って千冬に寄り、声をかけるが反応しない。
天竺の連中が、タケミチくんたちがいなくなった方向に、駆けていく。
千冬が踏まれないように、千冬の顔の上に覆い被さった。
もうダメだ・・・意識が・・・。
千冬に覆い被さったまま、気を失ってしまった。