第6章 revenge4
あれから何日かして、タケミチくんと2人で千冬の家に遊びに来ていた。
「千冬、タケミチくん・・・あのね・・・タイムリープのこと、お母さんに話した。」
「「・・・はぁあ!?」」
いや、うん・・・本当ごめん、勝手に話して・・・。
「ごめん・・・いけないのはわかってる・・・でも辛かったのっ!・・・ずっと好きだった人を、救う為に頑張ったのに・・・目の前で死んじゃったんだよ!?万次郎がずっと傍で慰めてくれてたのに、何にも話せないんだよ!?・・・耐えられないよ・・・。」
一気にそう言って、涙を零さないように唇を噛み締める。
タケミチくんが背中を摩ってくれて、千冬が頭を撫でてくれた。
タケミチくんならわかってくれる・・・彼はヒナを目の前で亡くしたことがあるから。
千冬だって、場地さんを亡くした。
だから私の気持ちをわかってくれる。
それでも、万次郎の苦しみには勝てない。
「どうしたら、万次郎を救えるの?真一郎さんも場地さんも亡くし、一虎さんを許して・・・彼の悲しみの連鎖はいつまで続くの?」
2人が私を慰めてくれて、やっと落ち着いた。
みんな思い思いに過ごしてる。
千冬は窓のところに座りタケミチくんに話しかけているが、漫画を真剣に読んでいるタケミチくんには一切聞こえていない。
私は千冬のベッドに寝っ転がって、万次郎に愛してるなんてメール送ちゃって・・・。
「きゃー!!オレも愛してるだって!!」
「星那、オマエも聞いてねぇだろ・・・。」
あれ、私にも言ってたの?ごめん、全然聞いてなかった。
「千冬、星那ちゃん・・・オレ今、すげぇこと思いついちまった・・・。」
私たちは訳がわからず、タケミチくんを見る。
不良界のテッペンが見えたと言って、私たちを連れ出す。
タケミチくんに連れて来られたのは、渋谷駅で横浜に行こうとしてる。
千冬の家にあった漫画に感化されたのか、ハマのヤンキー、シメりゃあいいんだよとか言っていて、私たちは意味がわからず、タケミチくんを1人で行かせて帰ろうとした。
タケミチくんと別れた後すぐ私たちは呼ばれて、千冬はタケミチくんだと思っているが、この声、タケミチくんの声じゃない。
聞き覚えのある声に振り返った。