第6章 revenge4
エマちゃんが来て、ドラケンさんの髪をやっていく。
私は万次郎の髪を結い終えて、隣にくっついて座る。
「星那、よかった・・・落ち着いたんだね。」
「うん、ありがとう、エマちゃん。」
ただ、まだ彼から離れることが出来ない。
エマちゃんになんでウチが星那のこと、すぐ好きになったかわかる?と聞かれて、首を振ると教えてくれた。
「エマって名前を褒めてくれたからだよ。」
え、そんなことで?
万次郎もドラケンさんも、なんでか納得してるんだけど・・・。
どうやらエマちゃんはその名前が外国人みたいだからって、からかわれていたようだ。
それで自分の名前が嫌いで、お母さんもいなくて寂しかったって。
でも万次郎がマイキーになって、そしたらエマって名前もおかしくないからって・・・それからエマちゃんは、自分の名前が好きだし、寂しくないんだ・・・と話してくれた。
そんなことがあったんだ・・・。
エマちゃんの名前、可愛いのになぁ。
エマちゃんと万次郎は本当に、お互いが大切なんだろう。
その後、万次郎と離れるのは寂しかったけど、一度家に戻ってちゃんと学校行って、帰ってきた。
少しすると母が帰ってきて驚かれた。
「もうマイキーくんとこにいなくていいの?昨日、すごくマイキーくん、あんたのこと心配してたよ?」
本当は一緒にいたいけど、うんと答えて聞いて欲しいことがあると伝える。
「本当は言わないようにしてたんだけど・・・辛くて・・・このままじゃ、おかしくなっちゃいそう・・・。」
今までのことを全部話した、タイムリープのことも全て・・・最初は信じてくれなかったけど、私の必死さに信じてくれた。
「星那はずっと、20年間想い続けたマイキーくんを救おうとしてたのね。」
よく頑張ったねと抱き締めてくれた。
「初めて彼が死ぬ未来で・・・目の前で死んじゃって・・・すごく、辛かった・・・。」
ずっとずっと辛かった、誰にも打ち明けることが出来なくて・・・話すことが出来なくて・・・。
一緒にタイムリープしてるタケミチくんもいるし、千冬も知ってるけど・・・ずっと辛かったことを母に話したかった。
やっぱり母の存在の大きさは、誰にも勝てない。