第5章 revenge3.5
稀咲と話したいけど、連絡取れる人いるかな。
「万次郎、稀咲に聞きたいことあるんだけど、連絡先知ってる?」
「あぁ・・・ケンチンなら知ってっかも。」
そう言ってドラケンさんに連絡してくれて、私の携帯に連絡先が送られてくる。
その番号にかけてみる。
出ないなぁ・・・あの後だしな。
1度切って、後でまたかけ直すことにした。
携帯を閉じようとした時、折り返しがきて、慌てて出る。
ある廃墟で待ってるとのことだったので、急いで向かおうとすると、万次郎に止められる。
「1人で行かせる訳ねぇだろ。稀咲ならもとかく、半間いたらオマエ、ムリだろ。」
あまり稀咲にとって聞かれたくない話だと思うから、ついてきて欲しくないけど・・・聞こえないとこで待っててもらえばいいか。
バブに乗ってその場に向かう。
言われた場所に着くと、廃墟の倉庫がある。
万次郎に入り口で待っててもらって中に入ると、稀咲と半間がいた。
やっぱ、半間もいるか・・・聞かれても大丈夫かな。
稀咲を見据えた。
「単刀直入に聞く。ヒナやタケミチくん、万次郎に執着する理由はなに?・・・もし、どうでもいい理由だったら、あんたを殺す。」
「なにを言ってる、オレがあいつらに執着?バカなことを言うな。」
「ヒナのこと、好きでしょ。」
確信してそう言うと、稀咲が一瞬、動揺を見せた。
やっぱり、好きなんだ。
ヒナに何をしようとしてるの?と聞くが、何も答えない。
「東卍は私が守る。もちろんヒナも。あんたなんかに壊させない。」
「橘は・・・オレを好きなはずだったんだ。なのに・・・タケミっちが・・・。」
なにこいつ、ヒナがあんたを好き?
ヒナは小学生の頃から、タケミチくんのことが好きなんだ。
あんたなんかを好きになってなんかいない。
でもなんで、ヒナが好きなのに、ヒナを殺すんだ?
ヒナを殺す理由はわからないけど、タケミチくんのことを昔からよく思ってないのは、わかった。
「あんたは、人にやらせて自分ではなんにもしない、そんなだから、ヒナもあんたを見ないんだよ。タケミチくんはあんたとは違う、勝てない相手でも諦めずに立ち向かっていくんだよ。」
それだけ言って帰ろうとすると、半間に止められた。