第1章 revenge1
この娘の為にも、ドラケンさんは必ず助けなきゃ。
「エマちゃん・・・エマって名前、可愛いね!可愛いエマちゃんにぴったり!」
「っ!?・・・ふふっ、ありがとう!」
彼女は可愛く笑った。
「ねぇねぇ、私、上行きたいんだけど・・・行っても大丈夫かな?」
8月3日が近い訳だから、東卍の状況を知っておきたいんだよね。
「行かない方がいいと思うけど・・・。」
東卍のメンバーでもないしな・・・。
うーんっと唸って考えていると、手伝ってあげるよ、と言ってくれた。
「その代わり、星那、好きな人いるでしょ、教えて?」
「え?」
あ、これ、バレてるやつだ。
私がマイキーさんを好きだって。
私ってそんな、わかりやすいのかなー。
「私、マイキーさんが好きなんだ。」
エマちゃんがニコっと笑った。
「よしっ、行こう!」
そう言って立ち上がったエマちゃんは、階段を上がっていった。
「ウチも1つ教えてあげる!」
こちらを振り向いて言う。
なんだろう。
「ウチ、マイキーと腹違いの兄妹!」
「っ!?」
腹違いの兄妹・・・?
マイキーさんの家庭って複雑なんだな・・・。
お兄さんも亡くなってるし・・・。
「だから、マイキーのことならなんでも協力してあげる!ウチ、星那のこと大好きだから。」
「ありがとう!私もエマちゃんのこと大好き!」
なんでさっき会ったばっかりの私を好きと言ってくれるのかはわからないが、私もエマちゃんはとてもいい娘だし、好きだ。
「星那、こっち。」
階段を登りきる前に、茂みの中に誘導される。
なんで、こっち・・・?
エマちゃんについて茂みの中を進んでいると、東卍のみんながいる横に出た。
タケミチくんと銀髪の人が話してる。
「あ、エマちゃんはここで大丈夫だよ。連れてきてくれてありがとう!気を付けて帰って。」
「わかった、星那も気を付けて。」
笑顔で返事をすると、エマちゃんは帰っていった。
「パーの親友は愛美愛主のメンバーに袋叩きにされて、更に目の前で彼女レイプされて、親兄弟吊るされて、金巻き上げられて。」
何それ、最低だ。
そんなの許せるはずない。