第4章 revenge3
行きたくはないが、2人が無理矢理連れて行こうとするので、仕方なく着替えて、家を出た。
千冬が私をゴキの後ろに乗せてくれたので、タケミチくんは私の自転車に乗って、後から来る。
ごめん、タケミチくん・・・。
「千冬、このゴキ・・・。」
「場地さんの形見だ!」
そっか、そうなんだね・・・。
嬉しいような、悲しいような・・・いろんな感情が混ざって耐えきれなくなって、千冬の背中をぎゅっと抱き締めた。
ある廃墟に着くと、千冬はバイクを止めた。
フードを被って、タケミチくんを待つ。
どのくらいか経つと、タケミチくんが来たので、廃墟の中に入っていく。
ある入り口まで行くと八戒くんがいて、千冬がここで待つように言った為、タケミチくんと八戒くんと3人でここに留まる。
少し待つと、入れと言う万次郎の声が聞こえたので、2人の後ろに隠れて中に入った。
1人、上の方に座る彼と目が合った為、背が大きい八戒くんの後ろにスっと身を隠す。
彼は何か言いたそうにしていたが、ドラケンさんが話し始めた為、彼は口を閉じて、私から目を離した。
「みんなも知ってる通り、4日前、タケミっちと星那ちゃんが、黒龍のアタマにボコられた。」
私たちが幹部と知ってて、あいつらは行動した。
「黒龍の宣戦布告だ。」
幹部たちはヤる気、満々だ。
三ツ谷さんを除いては・・・。
みんなが八戒くんを黒龍の回し者だと言う。
違うよ、八戒くんは・・・三ツ谷さんが、東卍が好きだから、ここにいるんだよ。
だって八戒くんはあの時、私を助ける為に、黒龍に入ると言ってくれたんだ。
八戒くんは膝を付いて、万次郎に東卍をやめると言った。
ダメだ・・・やめちゃダメだ・・・。
「ちょっと待ったぁあ!!異議アリです!」
タケミチくん・・・。
「私も!!異議アリです!」
とにかく、八戒くんをやめさせちゃいけない。
このままだと、八戒くんが大寿を殺して、あの未来に向かってしまう。
でも、どうやって止めよう・・・。
タケミチくんは、何か案があるのかな。
「マイキーくん、一旦落ち着いて考えましょう!これでも食べて!どら焼きです!!」
タケミチくんがどら焼きを手渡すと、彼はそれを投げ捨てた。
まじか・・・どら焼きを・・・。