第4章 revenge3
ある家に着き、インターホンを押す。
はーいという声と一緒に、中から女の子が出て来た。
「星那!?・・・どうしたの、その怪我!!」
「エマちゃん、万次郎いる?」
「いるよ。・・・でもその前に、その怪我の・・・。」
エマちゃんの言葉を無視して、倉庫に向かう。
彼の部屋である倉庫のドアを開け、中に入り、彼の元にズンズンと近寄る。
「星那、どう・・・なんだよ、その怪我!!」
「星那ちゃん、何があっ・・・っ!?」
ドラケンさんもいたようだ。
でも今は、1つのことしか考えられない。
ソファーに座っている彼を押し倒し、ズボンとパンツを一気に下ろした。
「・・・・・・なんでよ・・・なんであるの・・・?」
崩れるように床に膝を付き、涙を流す。
露出させた彼のあそこには、毛に埋もれたホクロがしっかりとあった。
信じていたのは・・・愛していたのは、私だけ・・・?
「星那、どうした?何があった?」
彼が横になったまま、私の頭を撫でる。
「ホクロ・・・。」
「ホクロ?・・・あぁ、毛のとこにあるやつ?それがなんかした?」
「もう、いい・・・。」
彼の部屋を出て、家まで全力で走った。
あの娘が言ってることは、本当だった。
彼に聞くまでわからないかもしれない、でも・・・彼の言葉から、遊びだと言われるのが、怖かった。
全部全部、嘘だったんだ、本気なのは、私だけだったんだ・・・。
家に着き、部屋に閉じこもる。
20年間の想いが音をたてて崩れて、瓦礫となって、想いを残した。
どうして、消えてくれないの・・・彼を忘れたい。
彼を救いたかった、例え私に気持ちがなくても・・・救えるはずだった。
だけど、あんな風に愛されてしまったら、もう・・・どこにも戻ることが出来ない。
彼とは・・・一緒にいたくない。
布団を頭まで被り丸くなって、辛さに耐えようとした。
早くなくなれと・・・心に刺さった棘に訴える。
ヒナを助けなきゃいけないのに・・・私は、どうしたらいい?
もうここから、動けそうにない。
もう何も考えたくなくて、目を瞑った。