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腐った人生をもう一度【東リべ:マイキー】裏

第1章 revenge1


マイキーさん、私、貴方が好きです。


星那は確かにそう言った。


オレは今、気持ちに応えることが出来ないから、聞こえないフリをした。

今オレが、オマエのその気持ちに応えを出すと、星那を傷付けてしまう。


「それで、どこ行くの?」


必死に隠そうとする彼女の心臓の音が、背中から身体中に響き渡る。


どうか、今オレが星那の気持ちに気付いてることに、気付かないで。


「着くまでのお楽しみっ!」


「えー教えてよー!」


「聞いてなかったオマエが悪い!」


むーっと頬を膨らませる星那の姿が浮かんだ。


「あのね、私、タケミチくんの彼女の親友なんだよ!」


「へー。」


「もっと興味持ってよ!ヒナ、強かったでしょ?」


正直オレは女になんて興味ない。

女よりももっと喧嘩をしていたい、仲間たちといたい。


遊びで寄ってくる女とは遊んできた。

本気で寄ってくる女は突き放した。


このオレが本気で誰かを好きになったって、傷付けるだけだ。危険なめに遭わせるだけだ。


だけど、こいつだけは何故か、突き放したくない。

傍にいて欲しいと思う。


「ダチのヨメには興味ねぇから。」


「わぁお、かっこいい!」


「からかってんの?」


控えめに笑った彼女の顔が見たい。


前に会った時はこんなに笑ってなかった。

ずっとケンチンの後ろに隠れて震えてた。


「星那は男いねぇの?」


酷い奴だってんのはわかってる。

でもこうやって気持ちを離しておかないと、いつかきっとオレは・・・星那を壊す。


大丈夫だ。

まだオレの気持ちはどこにもない。


「いないよ。」


明らかに声のトーンが下がった。


結局オレはこいつを傷付けてんのか。


もう少しで目的地に着く。


「誓ってよ・・・。」


「え?」


絶対に壊れないと、傷付かないと、怖くないと・・・誓ってよ。


そうしたらオレは・・・。



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