第3章 revenge2.5
学校が終わった後、タケミチくんに明日戻る、戻る時また連絡すると言われ、彼と離れるのが寂しくなってしまう。
なのでその足で、彼の学校に向かった。
学校には来てると思うけど、もう帰っちゃったかな・・・。
走っていると、辮髪の大きい人とポンパドールの小さい人と、金髪の美少女を見付けた。
「万次郎!!」
「っ!?・・・星那!?」
声をかけて駆け寄って、腕に抱き着く。
「どうした?珍しいじゃん、こっち来んなんて。」
「用がなきゃ、来ちゃダメ?」
上目遣いのように彼を見つめる。
「ケンチン、どうしよ・・・星那が可愛過ぎる。」
「んあ?んなこと知らねぇよ、ノロケんな。」
ドラケンさんがエマちゃんを連れて、どこかに行く。
エマちゃんが、またねと手を振ったので、振り返した。
エマちゃん、嬉しそう・・・。
どうか、エマちゃんの恋が実りますように・・・。
てか、ドラケンさん、絶対エマちゃんのこと好きだよね。
なんで、応えてあげないのかな・・・。
「ねぇ、ドラケンさんって、なんでエマちゃんと付き合わないの?」
「知らねぇ。結構、バレバレだよな?ケンチンがエマのこと好きって。」
たぶん、万次郎は理由を知ってると思う。
構ってあげられないとか、危ない目に遭わせたくないとかかな・・・。
ドラケンさんって、優しいし、すごくちゃんとした人だから・・・不良だけど。
「どっか行く?」
「今日、私ん家に泊まらない?明日、休みだから、遅くまで起きてても、大丈夫だよね・・・。」
だんだんと声が小さくなるが、彼は聞き取ったようで、ニヤついていいよと答えた。
1度彼の家に行き、着替えてバブに乗って、たい焼きを買って、私の家に向かう。
「たい焼きちょーだい!」
「ダメ、帰ってから!!」
運転しながらそんなことを言うので、ちょっと怒り気味に答える。
彼の顔に目をやると、頬が膨らんでるのがわかる。
そんな可愛いことしたって、これだけは許せないから。
ケチって言われるが、叱ると大人しくなって、真面目に運転する。
強い風に寒くなって、彼の背中に顔を擦り寄せた。