第2章 revenge2
仲間に囲まれて2人は話し始めた。
「・・・・・・千冬ぅ。」
「はい。」
「ペヤング食いてぇな。」
「・・・・・・買って来ますよ。」
「半分コ、な?」
たったそれだけの会話が、2人がどれだけ強い絆で繋がれてるか、痛い程わかった。
千冬の目から、たくさんの涙が溢れ出す。
場地さんは、ニッと笑った。
「ありがとな、千冬・・・。」
それを最後に、場地さんが目を閉じて話さなくなる。
「場地さん・・・?」
千冬が声をかけるが、反応がない。
千冬が場地さんをぎゅっと抱き締めた。
「場地さぁぁん!!!あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!」
千冬の悲痛な叫びが残酷な程、響き渡った。
っ!?
マイキーさんが一虎さんを殴り出す。
「殺す、殺す!!」
無抵抗な彼を何度も何度も殴る。
「やっぱり場地さんは、東卍を裏切ってなんかなかった・・・1人で戦ってたんだ!オレはそれをわかってたのに・・・わかってたのに・・・守れなかった!!救えなかった!!」
泣き叫ぶ千冬を見ていられなくなり、後ろから抱き締めた。
タケミチくんは叫んで、マイキーさんと一虎さんの間に入り、一虎さんを守るようにマイキーさんの前に立ちはだかった。
涙を流しながら必死に止める彼を、マイキーさんは殴り飛ばした。
「場地くんはこんなこと、望んでねぇよ!!」
今度は蹴り飛ばす。
「てめぇが場地を語んじゃねぇよ。」
「場地を語んな?死んじまったんだぞ、場地くんは!!!」
仰向けになって、天に向かって叫ぶ。
止めなきゃ・・・私も止めなきゃ!
私は彼を殴りたくない・・・でも、やんなきゃ!
「マイキーさん。」
彼の前に立ち、頬をパーで殴った。
彼は殴った勢いで横を向き、目だけをずらし睨みつけてくる。
「場地さんはなんの為に死んだの!?マイキーさんに一虎さんを殺させない為に、2人を仲直りさせる為に、場地さんは自分の命を使ったんだよ!?場地さんの命をムダにすんな!!!」
「オマエに、オレらの何がわかる?」
今まで投げかれられたことがない、酷く冷たい声。
それでも、引く訳にはいかない。