第2章 revenge2
場地さんが歩く道を辿るように、血が溢れる。
ダメだ、場地さん、もう歩いちゃダメだ。
「オレは死なねーよ。こんな傷じゃあ、オレは死なねー!!!」
彼はわかってる、もうすぐ自分が死ぬってことを・・・。
それでも彼は2人に仲直りして欲しいから・・・。
「気にすんなよ、一虎。」
っ!?
彼の手にナイフが握られている。
「オレは・・・オマエには、殺られねぇよ。」
「いやっ、ダメ・・・。っ!?」
彼はナイフを振りかぶり、自分の腹に刺した。
「場地さぁん!!!」
千冬が倒れた彼に駆け寄った。
私も急いで場地さんに駆け寄る。
彼はタケミチくんを呼び、息も絶え絶えに話し始める。
場地さんは稀咲がパーさんのことで、マイキーさんに交換条件を持ち掛けたことを知っていた。
「参番隊隊長は・・・稀咲じゃねぇ!!東卍はオレら6人で立ち上げた。どんな理由があっても、参番隊隊長はパーだけなんだ。」
場地さんの目に涙が溜まり始める。
「パーちん・・・三ツ谷・・・ドラケン、マイキー、一虎、あいつらはオレの宝だ。」
その言葉に、タケミチくんも千冬も涙を溢れさせる。
場地さんの心は、芭流覇羅に行っても、東卍にあったんだ。
「オレ1人でなんとかしたかった、でもまぁムリそうだ。オレは自分で死んだ、マイキーが一虎を殺す理由はねぇ・・・。」
一虎さんを、マイキーさんを守る為に・・・私がやらきゃいけないことだったのに・・・。
「タケミチ、オマエはどこか真一郎くんに似てる、マイキーを・・・東卍を・・・オマエに託す!!」
場地さん、私は貴方を救いたかった・・・。
「星那、オマエはマイキーから絶対に離れるな。あいつにはオマエが必要だ。マイキーの道標になって、あいつを照らしてくれ・・・。」
「場地さんっ・・・うっ、必ず、必ず彼の側にいますからっ、だから、貴方も彼の隣で笑ってて・・・!!」
彼の腕にしがみつき、泣き崩れる。
貴方の代わりはいない・・・どこにもいないのにっ・・・。
涙は止まることなく、流れ続ける。
彼から離れて、千冬と2人にした。