第2章 revenge2
決戦当日、私たちは決戦の地となる廃車場に来ていた。
すごい人だ。
東卍vs.芭流覇羅、今日の抗争の勝者が東京のトップに1歩近付く。
それを見届けに東京中の不良が来ていた。
六本木のカリスマ兄弟の灰谷兄弟、上野を仕切っているガリ男、そして今日の仕切り、池袋クリミナルブラックメンバーズ、略してICBMの阪泉。
全部、千冬が教えてくれた。
「主役共のぉ!!!登場だぁ!!!」
阪泉の声が響き渡り、急いでマイキーさんの元に駆け寄る。
離れるなと言われた為、1歩後ろから歩き出す彼についていく。
目の前から芭流覇羅が歩いてくる。
彼に着せられたパーカーのフードを深く被り、白い特攻服に身を包んだ奴らを見据えた。
ドラケンさんと一虎さんが前に出て、今日の喧嘩のやり方を決める。
場地さんの奪還という条件に一虎さんがキレて、阪泉の顔と腹を殴り、ノシてしまった。
「ヌリぃ〜〜〜なぁ・・・仕切り?条件?てめぇらママゴトしに来たのか?」
一虎さんは身体を芭流覇羅側に向け、顔だけを振り向かせた。
「オレらは、てめぇらを嬲り殺しに来たんだよ!!」
いくぞ東卍!!!という半間の雄叫びを合図に、お互いがお互いに向かって走り出した。
抗争が始まった。
彼は一虎さんが飛び込んで来るのを待ち構えていた。
「マイキー!!!!死ねコラぁぁ。」
と言って、一虎さんが拳を振りかぶって、彼に飛び込んで来た。
その拳をドラケンさんが片腕で受け止めた。
「てめぇがマイキーに手ぇ出すなんて、100年早えぇんだよ!!!」
そこに半間の蹴りが飛んできて、それを間一髪のところでドラケンさんは受け止める。
どうやら、ドラケンさんと半間がヤり合うようだ。
「マイキィィ!!この日をずぅぅっと待ってたぜ!!!」
「手加減しねぇぞ、一虎。」
マイキーさんは一虎さんとヤり合う、なら私は彼から離れないように周りを蹴散らす。
私の力が通用するかわからないけど・・・迫り来る拳を躱して、くるりと身体を回し、足を相手の頭の高さまで上げ、振り切った。
そいつは地面に転がり、伸びた。
ヤれる、もう怖くない、男も暴力を奮うことも。
この人を守る為なら・・・!!