第2章 revenge2
彼は立ち上がり、総長の顔に戻る。
「それがオレが出した答えだ!!!みんな力を貸してくれ!!!明日、オレらは芭流覇羅をぶっ潰して、場地を東卍に連れ戻す!!」
総長のその言葉に、みんなの顔は晴れ渡っていた。
場地さんは東卍にとって大切な人だ、そのことが今改めて、心に沁みた。
「それが、オレらの決戦だ!!!」
みんなが拳を挙げて、雄叫びを藍色に染まった空に響かせた。
これが東京卍會総長、無敵のマイキーだ。
私はそんな無敵のマイキー、佐野万次郎に愛されてる。
こんな人の彼女でいられることが、心の底から誇らしい。
「ごめんケンチン、オレ総長失格かな?」
「・・・・・・この歓声が答えじゃね?」
未だに歓声が武蔵神社に響き渡る。
この人が、150人の不良を束ねる、無敵の総長。
そう言われてるように、歓声が静まることはない。
「星那、おいで。」
優しく呼ばれて彼の隣に立ち、東卍のみんなを見渡す。
これが、彼が見てる景色。
「オマエら!!」
彼が一声そうかけると、静まり返りみんながこちらを向く。
「星那は、正式に東卍のメンバーになった!!総長側近として、常にオレと共に行動する!!」
あっけに取られるみんなを他所に私の方を見て、微笑む。
「明日、一緒に芭流覇羅を潰しましょう!!」
私の声に反応して、みんなが歓声をあげてくれた。
さっきと同じように彼が私を引き寄せて、顔を擦り寄せる。
今度は一緒に笑った。
ヒューヒューと茶化すような声が聞こえてくる。
顔を上げてみんなを見ると、私たちを見てニヤニヤしていた。
一気に恥ずかしくなって、顔に熱が集まる。
「羨ましいだろ?オレのもんだ。」
彼はそう言って、ニカッとみんなに笑顔を見せた。
そんな彼に嬉しくなって、また一緒に笑う。
もうどこにも行かない、ずっと彼の隣にいる、この幸せを私が守る。
彼の大事なものは私が守る、腐った人生を繰り返さない為に。
みんなの幸せそうな笑顔を見て、もう一度強く誓った。
「大好き。」
彼も、ここにいる東卍のみんなも。