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腐った人生をもう一度【東リべ:マイキー】裏

第1章 revenge1


人が豆粒のように見える。


この場所から飛び降りれば、終われるだろうか。


数日前、橘日向が東京卍會の抗争に巻き込まれて亡くなったというニュースを見た。


中学時代、ヒナは私の親友だった。

高校で離れてしまってから疎遠になってしまったけど。

私の人生でたった1人の友達だった。


そして、ヒナを殺した東京卍會。

総長は人生でたった1人、狂おしい程愛した人。


豆粒の人が私を見上げて、何かを叫んでる。


目を閉じて、20年前、たった1度だけ会ったあの人を思い出して、涙を流した。


救えなくて、ごめんなさい。


風が背中を押してくれる。


さあ、26年の腐った人生を終わりにしよう。


「バイバイ、ヒナ、マイキーさん・・・。」


1歩を踏み出した。


前に体重を掛ければ、私の身体は重力に逆らえず、真っ逆さまに落ちていく。


「愛してる、マイキーさん。」


もう1度も口には出せない愛する人の名前を呟き、永遠に目覚めることのない眠りに落ちた。





そう思っていたのに目が覚めると、私の横をたくさんの人が通り過ぎていく。


「ここは・・・。」


渋谷スクランブル交差点!?


どうして私はここに立っているの?

そうだ、携帯!


ポケットに手を入れながら下を向くと、ネクタイをしていた。

しかも制服のようなスカート。


これは、中学の時の制服だ。


「意味わかんない・・・。」


ポケットの中で見つけた携帯を取り出すと、なんとガラケーだった。

画面を見て今日の日付を確認すると、2005年7月4日と表示されている。


12年前の日付だ。

まだ、ヒナと仲が良かった頃だ。


何がどうなってるんだと頭の中で考えるも、訳がわからず爆発寸前。


「星那ー!」


懐かしい声に名前を呼ばれ振り返ると、手を振りながらこちらに駆けてくる中学生のヒナが見える。


ヒナがっ・・・!!


「ヒナっ!・・・生きてる、よかった・・・!」


大好きなヒナが笑ってる、生きている。

どうしようもないくらいの嬉しさが込み上げ、涙を流しながら彼女に抱きついた。



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