第5章 PRAY 5
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コツ…
薄暗い武器倉庫には私の足音だけが響く。
昨日怪我した肩は血がたくさん出ていただけでそんなに傷は深くなかった。
だからなんとか明日は戦えそう。
…えーと。
刀は…っと。
辺りを見回すと刀がたくさん飾ってある場所があった。
そこで刀を見極めた。
刃、形、
なるべく良いものを使いたかった。
『……で? そこで何をしてるの?』
私が振り向くと、
物陰から…
「やっぱりお前にはお見通しだったか、…」
桂がいた。
『どうやってこの船に乗り込んだのかわからないけれど、早く逃げた方が良いと思うけど』
桂「お前本当に攘夷志士になんて成り下がったんだな」
『…こっちにもこっちの事情があるの』
桂「銀時がどれだけ悲しんだことやら」
『銀時は関係無い。それに私はもう……』
桂「……明日…幕府を潰すらしいな。
攘夷志士たちの間でも噂が広がっている。既に警察の耳にも入っているぞ。気をつけろ」
『…ありがとう。
もし、明日会うことがあったらその時ね』
私は一本の刀を手にするとその場を去った。