第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
スカリー『ハロウィン・タウンの皆様に無礼を働きたくはございませんでしたが..ジャック様にご迷惑をおかけしているのならば仕方ありませんねえ』
スーツの襟を正すと、スカリーは自身の魔力を集中させると、暴れる3人へと手を翳し詠唱を読み放った
スカリー『"ランタンに火を灯せ"
10月31日(スケアリーナイト)』
『『『わあ~〜っ!?』』』
スカリーの手から放たれた魔力の光が包み込むと、瞬く間に3人の姿は小さなジャック・オ・ランタンに変えられ、地面にゴトンと転がった
『『『ええっ!?』』』
ジャック『さ、3人が..ジャック・オ・ランタンに変わってしまったぞ!』
セベク『これはまさか、スカリーのユニーク魔法か..!?』
ロック『なんだよこれ!ぼくたちどうなっちゃったの?』
ショック『間抜けたちがカボチャになってる!』
バレル『お前も同じだよ!』
グリム『チビに似たカボチャが喋ってるんだゾ..!』
ショック『ずっとこのままなんて嫌よ!』
バレル『俺も!』
ロック『ぼくも!』
『『『元に戻してくれ〜!』』』
スカリー『お静かになさると、約束していただけますか?』
『『『するする!静かにする〜!』』』
泣きそうなカボチャ顔で懇願すると、スカリーはすぐに3人を元に戻してやった
ジャック『おっ、元に戻った』
スカリー『ふふふ。これが我輩のユニーク魔法..つまり、我輩ならではの魔法でございます。我輩のユニーク魔法は、人の姿をジャック・オ・ランタンに変えてしまうものなのですよ』
町長『ロック、ショック、バレルがポカンとしている..この3人を脅かすなんてすごいじゃないか!』
褒められて嬉しそうにするスカリーの足元で、何故かジャック・オ・ランタンに変えられたのが面白かったのか、3人はもう一度してくれとせがみ始めた
しかしスカリー曰く、まだ未熟であるため一度使うと暫くの間使用することはできないらしい
お恥ずかしい、落ち込む彼にジャミルはそんなことないぞと首を横に振った
ジャミル『他人の姿形を変える魔法だろう?変身薬や魔法で自分の姿を変えるのも難しいことなのに..強制的に人を物体に変えてしまう魔法だなんて、一度だけでもかなり高度なことだ』