第5章 *LIB ナイトメア・ビフォア・クリスマス*
レオナ『はあ..面倒だが仕方ねえ。スケリントンを手伝おう』
ヴィル『あら意外ね。あんたが一番渋るかと思っていたわ。でも、あの子がそう言うんなら、ここにいる殆どがそれに従うしかないわ』
レオナ『まあな。それに、それが一番効率的だろう?俺は楽に済む方法を選ぶだけだ。さっさとハロウィンを済ませて、さっさと学園に戻って、さっさと寝てえ。
…あそこの、浮かれきったアナグマ野郎だけが癪に障るがな』
スカリー『貴方がたも一緒にハロウィンのアイデアを出してくださるのですね。ああ、本当に楽しみです。
共に努力し素晴らしいハロウィンにいたしましょう!』
ガバっと両脇のグリムとエペルを抱き寄せ歓喜に浸るスカリーを、レオナのエメラルドの瞳が静かに睨みつける
ジャミル『アナグマ野郎って、スカリーのことですか?』
セベク『アナグマかどうかは知らんが、確かにアイツがウキウキしているのを見るのは腹立たしいな。ハロウィンハロウィンと口にするのはそればかり。本当にハロウィンのことしか頭にないようだ』
ジャミル『ああ。それに会えたのがよほど嬉しかったのかずっとジャックさんを見つめている。本当に彼のことを尊敬しているようだ
..少し、恐ろしいぐらいに』
スカリー『きっとここでなら..ジャック・スケリントン様の下でなら..我輩の、最高のハロウィンができる!!』
ジャック『みんな、協力感謝するよ!それじゃあさっそく町のみんなを紹介しないと..』
?『ジャックー!捜したよおー!』
パタパタと忙しない足音が街の奥から駆けてくる。目を向けると、ジャックよりも幾分が背の低い、これまた人形のような男性が手を振っていた
頭は先にかけて被ったシルクハットと共に細くなり、白シャツの上にはネクタイ代わりに大きな黒い蜘蛛がくっついており見間違いか時折小さく動いている
胸に大きな花をつけたその人物は、ジャックの足元まで来ると、ずっとジャックを探して走っていたのかゼェゼェと大きく息を吐いた