第2章 *ゴーストマリッジ*
ユウ『うわ、歌に合わせてきた』
エース『しかも綺麗にハモってんじゃん』
ルーク『マーベラスだよヴィル!!君の麗しき唇から紡がれる歌が、姫の歌と華麗なデュエットを!!』
エペル『対応力はんぱねぇ..』
ヴィル『いつまでも、君とこうして歌っていられるよ。だって..君に、僕の事を好きになってもらいたいから』
ヴィルの言葉に、は胸の奥が締め付けられるような感覚に襲われ、顔を歪ませた
『ぅ...』
エペル『ちゃん?大丈夫?』
『痛い..』
エペル『え!?どこが痛むの?』
『ここ..』
そう言って服の上から胸の辺りをギュッと握ると、エペルはその理由が何となく理解できた
エペル『..ちゃん。大丈夫だよ、ヴィルサンのあの言葉は本気じゃない。あくまで演技だよ?』
『..分かってる』
エペル『終わったら文句の1つでも言っちゃえばいいと思う』
『ん..言う。絶対言う』
イライザ『素敵だわ!それじゃあ、貴方が飼っている犬のお名前は?』
ヴィル『..何故、突然犬の話に?僕は寮生活だ。犬なんて飼っているわけ..』
イライザ『却下!!!』
バッチーーーン!!
ヴィル『いったぁー!!信じられない!あたしの顔にどれだけの価値があると思ってるの!?』
平手打ちをかまされたヴィルは、自身の顔を叩いたことと、痕をつけたことに怒りを露にし、繕ったキャラが完全に外れていた
エース『うわっ、ヴィル先輩までぶっ叩かれた!』
ユウ『しかも叩かれた直後の言葉があれって、流石だなぁ』
エペル『今回は、ピンチに駆けつける大きな犬を飼ってなかったから..って、そんな条件もあるのか』
『痛そう..あれ?2人とも何か変』
ユウ『本当だ。まさか..』
『『動けない!!』』
『『『ええっ!?!?』』』
レオナ『身体中を縛られてるみたいに、指一本動かせねぇっ』
ヴィル『それに魔法も使えない..どうなってるの!?』