第4章 *グロリアスマスカレード*
ロロ『折角の機会だ。私も同席しても?諸君の話を伺いたいものでね』
アズール『どうぞどうぞ!ぜひご一緒いたしましょう』
マレウス『しかしフランムまで入るとなると流石に席が足りないだろう。どうするんだ?』
アズール『簡単です。グリムさんがユウさんの膝の上に乗れば済む話ですよ』
ユウの提案はトレインによって是非そうしろと承諾され、最初は面倒がっていたグリムだったが、自分の膝に来るかと興奮気味なイデアにドン引きし、渋々ユウの膝に座ることとなった
ユウ『地味に重い』
グリム『失礼なやつなんだゾ』
ロロ『悪いね。ではこの席に失礼するよ』
グリムを膝に乗せたユウ→→マレウスという順番で座っていたため、ロロは何とか開けられたマレウスの横へと腰を下ろした
その手があったかと最後の謎の粘りを見せ、アズールを膝に乗せて自分が座ろうとトンチキ案を出すも、当然断られ挙句の果てにマレウスからの叱責を受け、酷く落ち込んだ様子でリドルたちの座るベンチへと向かった
そうしていると、メインステージに褐色の道化師のような格好をした男が現れ、この祭りを逆さま祭りと称すると、グリムは不思議さに首を傾げた
グリム『逆さま祭り?変な名前なんだゾ。みんな逆立ちでもしてんのか?』
ロロ『..逆さまになるのは参加者の立場だ。この祭りでは、日頃の肩書や地位を気にせず過ごす。弱き者は強き者になり、誰もが王として振る舞うことができるのだ』
マレウス『つまりは無礼講ということか?』
ロロ『左様。故に祭りの間は、みな仮面をかぶる』
アズール『なるほど。そうすれば本当に正体がわからなくなる。思う存分、自由に振る舞うことができますね』
『自由に..』
マレウス『この祭りでなら、お前も仮面をつけることで縛られずに自由に楽しめるな』
『ん..なんか嬉しそうだね』
マレウス『ああ。お前が背負う重荷を、束の間とはいえ軽くすることができるからな。お前の喜ぶ顔を見るだけで、僕も気持ちが晴れやかになる』
『んふふ、私はみんなとお出かけ出来ただけでも嬉しい。ツノ太郎とはいつも会える時間短いから、こんなに長く一緒にいられるの久しぶりで..凄く嬉しい』
腕にもたれて見上げてくるあざとい仕草にマレウスは珍しく頬を僅かに赤く染めた