第3章 *アリアーブ・ナーリヤ*
熱砂の国・絹の街
その後、ユウたちの活躍(ほぼ弱いもの虐め)により泥棒を捕まえることに成功し、その身柄は地元の警察の手によって回収された
?『スリの被害が相次いで、犯人を探していたが、君が捕まえてくれたんだね。ありがとう、おかげで助かったよ。あとはこちらに任せてくれ』
しかし、警察が礼を告げているのは、ユウたちではなくジャミルだった。本人は少し複雑そうにしながらも、周りは(特にカリム)誇らしげに笑っていた
ジャミル『すみません。探していたものがあるので、これだけ受け取らせてもらいます』
そう言って盗まれた物の山からUSBを抜き取ると、一緒にいた花火師へと手渡した
ジャミル『おじさん、盗まれたUSBメモリというのはこちらですか?』
?『おお、これだ!これが盗られたUSBじゃ!本当に助かったわい!』
カリム『良かったな、おっちゃん!これで花火を打ち上げられる!』
?『ああ。君たちのおかげで、街中のみんなが明るい気持ちで花火大会を迎えられる』
グリム『わっはは!オレ様すげえだろ?』
トレイ『グリムの手柄じゃないだろ?泥棒を捕まえたのはユウとだ』
ジャミル『そうだ。犯人を捕まえたのはお前たち二人。だがどうしてその手柄を俺に寄越したんだ。本来、警察の人に讃えられるのはお前たちのはずなのに..』
『ジャミさんがこの作戦考えたから捕まえられたの。だからジャミさんがえらい』
ユウ『この街をよく知ってるからこそ出来た作戦です。僕らはそれに従っただけ。だから、褒められるのはジャミル先輩なんですよ。それに、僕らとしては今みたいに目立つのはあんまり好きじゃないですから』
ジャミル『お前たち..』
『ジャミさん頑張った。良い子良い子..』
ジャミル『っ..//』
ユウ『~、僕は~?』
『ユウはさっきした』
ユウ『クスン..(泣)』
ジャミル『気持ち悪いな』
ユウ『あ"?』
ジャミル『さぁ、そろそろ陽が落ちてきました。花火大会の会場へ行きましょう!』
ユウ『遮りおった..』
『ジャミさん、私達と一緒なのやだった?エスコートもやだった?』
ジャミル『聞こえてたのか。いや、違うんだ..観光したり、エスコートするならお前とだけが良かった』