第1章 プロローグ
音楽は翼。
言葉を伝えるための手段だった。
大好きな人に伝えたい。
そんな思いが溢れていたから歌に乗せて何処までも届くようにと願った。
けれど人は空を事は出来ない。
鳥のように大きな空を飛ぶ翼は神様から与えられなかった。
でも飛べると信じた。
けれど、世界は残酷で、時に優しかった。
なら私は大切な人が止めるようにしてあげたい。
そう思って私の翼を彼等に与えた。
例え私がいなくなっても。
私を忘れ日が来ても私の歌だけは忘れないで。
そして…
幸せいなってはいけない人はこの世にいない。
誰もが幸せになる条件を持っているのだから。
遠野奏音