第4章 Partner~after that~
よかった。不自然に吃ってしまったことは突っ込まれなかったと安堵した矢先、茜がじっとこちらの顔を覗き込む。
「っていうかなんでそんな顔真っ赤?あ、もしかしてついでに告られたりとかした?そもそも2人って付き合ってるの?」
「つつつつ付き合ってないし告られてもない!私と三ツ谷くんはそういうんじゃないから!」
「フーン、そうなんだ?」
あ、これは信じてないな。
共学育ちの私のカンがそう言っている。
本人がそこまで言うならそういう事にしといてあげるって顔に書いてある。
「オレが?なに?」
最悪のタイミングで後ろから声がかかる。おはよ、と右手をあげる三ツ谷くんがそこにいた。
どこから聞かれていたのだろうか、頼むから今来たばかりであって欲しい。
「三ツ谷くんおはよ。2人で組むことにしたんだって?同期のトップ同士が組むとか最強じゃんね、コンペ楽しみにしてるわ!」
「おう、期待しとけ。」
次の授業の準備しよっと〜と茜は三ツ谷くんに軽く手を振ったあと、私の耳元に口を近づけると小声でこう言った。
「異性でペア組むとほぼ100パーお付き合いするジンクス知ってる?そのままゴールインしたカップルも多いらしいよ♡」
え!?と振り返った私の目に映ったのは、ウフフフフーと言いながらスキップで去っていく茜の後ろ姿だけだった。
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Partner~after that~/相棒~その後~