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イケメン源氏伝 〜時を超えて〜

第21章 人質





義経と別れたは
泰親の屋敷へと戻り
そのまま泰親の部屋へと赴いた


いつも通りにこにことした
泰親が出迎えた



「おかえり〜さん」

『ただいま戻りました
あ、使わなかったお金お返しします
ありがとうございました』

「どういたしまして
あれ?あんまり使ってないね」

『ちょっと、色々あって…』

「ふーん、色々ね
変な人に絡まれなかった?」

『うっ、
だ、大丈夫ですよ』



実はの様子を式神を
通して見ていた泰親


(また変な人に絡まれそうだなと
思ってたけど案の定絡まれたし、
まさかあの人があそこまで
助けるとは想定外だったなあ)


『…あれ?そういえば、
今日あやかし見てないかも』

「ああ、結界はってるからね」

『え!?』

「祭りの時はだいたいはるように
してあるんだ
人間でも変な輩が多いのに
あやかしまでいたら手に負えないからね

───見に行く?」

『え?』

「案外気に入ってるから
さんにも見て欲しくて」

『じゃあお言葉に甘えて…』

「よーし、じゃあ行こっか」


泰親は立ち上がると手を差し伸べた

(手繋ぐの好きなのかな)

は自然と差し伸べられた手に
自分の手を重ねた


「…警戒心無さすぎるのも
考えものだよね」

『へ?』

「ううん、別に」


(??)



(あの人も助けたくなるわけだよね)





─────────




小高い山の上まで登ると
強い風が吹いた




『わ』

「寒くない?」

『大丈夫です』

「さんにもたぶん
そろそろ見えると思うよ」


(そろそろ?)


泰親が呪文を唱え出すと
空に大きな紋様が浮かび
そこから京の町を囲うように
線が伸びていく


『わっ!』


(すごい、こんなに巨大な結界見たことない)



流石は天才陰陽師と言ったところだろう
阿部家の名は伊達ではないようだ



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