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イケメン源氏伝 〜時を超えて〜

第19章 陰陽師助手記録帳参




京の町へ来て
実光様の事件を解決した
次の日──


『え?おやすみ、ですか?』

「そー、今日はね
陰陽師の仕事とはいえど
結界をはったり
部下との話し合いだったり、
あやかしに遭遇することは
しない予定だからさんは
好きに過ごしてもらおうと
思って!」

『好きに、と言われても...』

(京に来てまだ数日程度なんですけど)


「外に行ってごらん
今日はお祭りだから
何かしらおいしいものとか
面白いものがあると思うよ!」

『お祭り……』












(って来たはいいものの、
どうしようかな)



泰親の言葉にのせられ
せっかくなのでお祭りを見に来た


『とりあえず適当にまわるか』



食べ物を売る人、着物や食器のようなものを
売る人、的当てのような屋台もある


(わぁ楽しそう……!)



一応泰親からいくらか
お小遣いを貰っていた
「好きな物買っておいで〜」と
握らされた
少々多すぎるくらいである


(幕府のみんなにお土産でも買って帰ろうかな)


『あ、』


高そうな壺や布、そして
木彫りのようなものが並べられた
店に足を止める


(この狐の木彫り可愛い……)


どことなく玉藻を思い浮かべ
『あの』とお店の人に声をかけた瞬間



「これが欲しいの?」


『へ?』



『は、はい
あ!もしかしてあなたも欲しかったですか?』


「ううん?
欲しかったら買ってあげるよ」


『いえ!結構です!』


タダより怖いものはないのだ
ブンブンと首を振り答える
しかし男も引かなかった


「じゃあ俺と一緒にお祭りまわろうよ
そのお礼がこの木彫りってことで!ね?」

『普通に買わせて貰えませんかね?』


(ううーん、しつこい…)



諦めて逃げようかと思ったその時だった




「しつこい相手は嫌われるよ?」



「なっ!」



(うわぁ、超イケメン………)



眼帯をした色っぽい男が間に入った



「な、なんだお前
どっか行けよこの子は俺とっ」


「この子は嫌がってるみたいだけど?」


「ぐっ」




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