第3章 最悪の再会
歩いても歩いても
人の気配はなく
木々が生い茂るばかりだった
一旦休憩しようと
岩に腰かけていた
『困ったなぁ』
ふぅとため息をつくと
ガシッと大きな手が手首を
掴まれた
「おい!そこの女!!」
急な大声と掴まれた手首で
びくーっと身体を強ばらせた
『は、はい?』
大人しく振り返ると
大薙刀のようなものを手に持つ
男がいた
(だ、誰??)
「てめぇ、こんなとこで何してやがる」
『何って人を探してたんです
あの、ここどこですか?』
「は……?
ここは鎌倉の街道の森だ
女ひとりで何してやがる」
『ご親切にどうも…
鎌倉のままなんだ
あれ?じゃあアイツ何のために…』
「何ぶつぶつ言ってんだ?」
「おーい、弁慶
何女の子いじめてんの?」