第16章 京
『そうです
この頃困ってるんです
私の命を狙う人が増えて、』
(あやかしに加え人、さらにあやかし…)
『生きて、すべきことが私にはあります
──だから死なない程度に
無茶はするつもりです』
「──本当に変わった子だね
嫌いではないけど」
顕仁さんは少しだけ
お茶を口に運び
うっすらと笑みを浮かべる
「どうしてもして欲しいのなら
君の隠し事を知りたいな」
『っ』
「すべきこととやらは
おそらくそれに大きく関与している
違う?」
『──、違いません
でも、教えられません』
「じゃあ今はだめ。
また今度、ね?」
『──?』
「君にこれを使うかは
まだ分からないけれど
近々そうなる機会は増える
その時に確かめるといい」
『あなたは私の敵?』
「──────さあ?
それもまた今度答え合わせをしよう」
ひらり
(!!)
『護符………?』
(人型の…もしかして泰親さん?)
「迎えが来たようだから
もう行くね
またね、」
『あ、はい
また今度!』
思わずたって手を振っていると
外には泰親さんがひらひらと
手を振っていた
(良かった!合流できた〜)