第14章 お菓子パーティー
(でもさすがに私もこれは無理…)
遠い目で椿餅と水飴見つめた
「景時、お前……
俺の菓子には水飴をかけるなよ
絶対だぞ」
玉藻が景時さんに言い聞かせながら
自分の風呂敷の中身を出そうとした時
外から足音が聞こえてくる
「揃いも揃って、何してるんですか」
(あ、重衡さん!)
「おお、重衡
匂いにつられてやってきたか」
(そんな犬みたいな…)
「なんですか、匂いって…
俺は借りた書物を返しに来ただけで」
ちらりとを見た
(──?)
ぱっと目を逸らされ
書物を小脇に抱えた重衡さんは
机の上を見てぎょっとしたように
目を見開いた
「──って!
なんですか!
この椿餅の山は!!」
(ああ、いい反応
やっぱり気になるよね!それ!)
「景時のだよ」
「あー、いつもの
相変わらず、効率重視ですね」
(汚物を見る目…!)
「ちょうどいいところに来ました
重衡にもあげましょう」
「いえ、俺は仕事中なので結構………」
「まあまあ、息抜き息抜き」
「ちょっ………」
にこやかな顔をした盛長さんが
重衡さんの両肩に手を置き、
強引に座らせる