第11章 ピンチ!
側仕えの仕事にも慣れてきた今日この頃
その日は突然訪れた
『え?戦?』
(まさか、もう?)
ふと義経の顔を思い浮かべる
「あぁ、とは言っても
義経とは関係ねぇ」
(そうなんだ)
ほっ
『でもじゃあどうして』
「お前がこの前言ったんだろーが」
『あ、』
(そういえば)
狐憑きの力を使う練習や
この時代の最低限のマナー、
戦にも慣れておきたいと
自ら申し出ていたのだった
(あと時は大変だった)
1週間前まで遡る
「やぁ!狐憑きの姫君御機嫌よう!」
片手をあげて猫目の目を更に細めて笑う
『泰親さん…?』
(どうして御所に?)