第10章 尋問
とんっ
『っ!』
牛車の天井ってこんな感じなんだー
って違う!
押し倒された
『ちょっ頼朝様!』
「言えよ
言わねぇとほんとにするぞ」
(──っ!!)
「むぐっ」
つい頼朝の口を封じる
瞬きを何回かした後ジト目で訴える頼朝
『どいてください』
きっと今の私の顔は赤いだろう
何せ体温が高い
こういうのされたことないのに!
いや、あるわ。
あやかしに襲われた時押し倒されたわ
(頼朝様も顔はいいから
こういうことされると
心臓がもたん…)
顔を赤くしたまま睨む
すると
『ひぁっ!』
口を覆っていた掌を舐められた
思わず手が離れる
「そんなに口付けて欲しいのか?」