第2章 Lupine あなたは私の安らぎ
「リヴァイったらさぁ結構モテるんだけど一途で不器用で口も足癖も悪いんだよお〜」
全部あってるし、モテる…のも知ってると軽く凹んでいると「でもね!ある日、眉間にシワ寄せながら『女が喜ぶプレゼントはなんだ』ってエラソーに聞いてきて、こっちがどんな感じの人なの?それで変わるなぁ。って言ったらさ『…クソ真面目で、どんなに利用されてても気づかねえバカみてぇなお人好しだ』褒めてんだか貶してんだかっていう説明で。そんなんじゃわかんないよ?って言ったら蹴り入れて戻って行ったんだよ?信じられる??」
なんとかハンジさんの口を止めようとするリヴァイさんを躱しながら怒涛の発言は止まらない。
「でね、これってだいぶ前の話でなんとなーく、それからどしたのーって聞いたらギロって睨みながら『鈍感なのはわかった』つってて、もう笑うよね?!あ、空回りしてんな、これ。と思ったから本貸したの。恋愛How To本!」
実力行使しようとしたリヴァイさんだけどハンジさんの大声でみんなが好奇心満々で取り囲んでいる。
「ハンジ、頼むからやめろ」
「アハハ!やめる訳ないでしょ!あなた普段から口下手だからちゃ~んとバラさないと」
「面白そうな話しだな、ハンジ続けろ」
エルヴィンさんまでハンジさんを応援している。
諦めたのかリヴァイさんは黙ってお酒をハイペースで飲み始めた。
「そうそう、そのまま飲んでなよ!それで続きなんだけど、恋愛本なんて突っ返されると思ってたら、黙って受け取ったんだよ!あ、あの本は結局役立った?」
一切を黙秘することに決めたらしく手酌で飲み続けている。
答えはあまり気にしていなかったのか、返事する間もなく、ずっとハンジさんのターン。
「でっさ、リヴァイの想い人は前からわかってたんだけど、見ててもどかしくてエルヴィンとミケに何とかなんないかぁとか話してたんだよね。あ、リヴァイの想い人がわかったの、ミケのおかげねっ!」
ミケさん、ただのセクハラだって思ってたけどそんなこともわかるんだ…
「エルヴィンはさ、妙に人格者気取りでいっつも野暮だな。っていうけど本当は知りたいから止めないんだよ!」
エルヴィンさんの目が笑ってない笑顔にもハンジさんは止まらない。
リヴァイさんが言ってた『ハンジが酔うと厄介で仕方ない』
リヴァイさん。言ってる意味が分かりました…
