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檸檬香る、その恋に【鬼滅の刃 / 短編集】

第15章 灯る君のてのひらを〈煉獄杏寿郎〉




そして…。

かれんと杏寿郎が仲睦まじく甘いやりとりをしている頃、二人のマンションの玄関の前では、善逸が半分白目になって立っていた。



(・・・かれん大先生様よおおぉおぉぉ!!この甘っっっっ々な雰囲気の中、インターホン押せる訳ねーーだろーがっっっっっっっっ!!!!!!!!)



耳がいい善逸には、このやりとり全てが筒抜けになっていたのだ。



「…そういえば、我妻くん、来ないね?」

「うむ、そうだな。何かあったのだろうか」

「私心配だから、電話…っひゃっ!!」

「電話はもう少し後でも…いいのでは?」

「ちょっっ、杏寿郎くん!?どこ触っ…、こら!!」



(!??!?!??!ますますインターホン押せないんですけど…ッッッ!??!?!?)



この後、善逸はギリギリでかれんの原稿をオフィスに提出できたのだった。





そして今回のかれん漫画が見事大ヒットを果たした。来年には映画化も決定し、漫画以外にも様々なメディアから声が掛かるようになった。「これも俺のお陰ですよねっっ!?」と善逸も誇らし気に、一生懸命にマネージャーを務めてくれている。
今では脚本も手がけるようになったかれんは、多忙を極めつつも、杏寿郎と充実した楽しい毎日を送っている。










 おしまい 𓂃◌𓈒𓐍

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