第10章 ●囚われる●
「だと思うってなんだよ?」
「自分がわかんなかったの。五条に見つめられたらドキドキして息止まりそうで。だけど、建人が好きだったし、悩んでたら禁欲になって。それからはあんまり五条の事考えないようにしてた。」
「ドキドキして息止まりそうになってたの?」
「うん。」
「今は?ドキドキしてる?」
サングラスを外した五条が私を見つめる。
「………してる。」
初めて実感した。
私、この人が好きだ。
「可愛いね。」
そしてまたキツく抱きしめられる。
苦しいぐらいにキツく、キツく。
不意に力が緩められキスされた。
舌を絡めてのキス。
久しぶり過ぎてすごく緊張してきた。
この後怒るであろう事を想像すると、何だか変な気持ちになってきた。
前はこんな事なかったのに。
まるで初めてした時みたいに嬉しいのと怖いのが入り混じった不思議な感覚。
「大丈夫?震えてるけど。」
「久しぶり過ぎて緊張してる。」
「俺も。」
その夜はすごくよかった。
久しぶりっていうのもあったのかもしれないけど、五条が前よりもすごく優しくて、私をいたわってくれてるのをすごく感じた。
何度も名前を呼ばれて好きだって言われた。
途中、悟って呼んで欲しいって言われた。
「悟、好きよ。」
そう言うと照れてた。
可愛いじゃん♡
そう思ってお口でしてあげた。
彼は手の甲を口に当てて声を我慢してた。
それが愛しく思えた。
だけど、それがいけなかった。
「お前のせいだぞ。」
「何が?」
「もう、止められないからな。」
そう言うと私をうつ伏せにさせた。
「さ、とる?」
「お前が煽るからもう我慢できない。」
うつ伏せのまま後ろから入れられた。
すごく感じてしまった。
でも彼はまだ満足できなくて、仰向けにさせて組み敷いた。
私の中で良いところを突きながら、指で突起をいじる彼。
それからの事はあんまり覚えていない。
何度もイッて頭が真っ白になって意識がどこかに行ってしまった。
気づくと腕の中にいた。
「恋、どうした?」
「わかんない。どっか行ってた。多分失神。」
「失神した女初めて見た。」