第30章 ●慮る●
「アァン、ヤダァ!」
「気持ちいいの?」
「ンンッ、アァン、らめぇ!」
「ああ、イキそうだ。」
「アァン、私もぉ、アァン、アァン!」
手の動きを早めてみる。
「ハァ………やっぱダメか……仕方ない。」
動画を消し、気持ちを切り替える。
「恋ちゃん、お願いぃ。」
「悟、好きよ。」
「ああ、恋ちゃん!」
恋のエッチな体を妄想しながら手の動きを早める。
さっきまでとは違い、硬くなっていく僕のモノ。
「ああ、イク、恋、好きだ!」
妄想の中の愛しい人を抱きしめイッた。
恋と別れて約3ヶ月、僕の体に変化が起きた。
1人エッチする時、エロ動画見てもぜんっぜんいけない。
下手すると勃たない。
それなのにエッチな恋ちゃんの姿を思い出すと急に元気になるんだ。
これって病気?
ヤバくない?
バチが当たったのかな。
今日任務から帰った後、恋に好きだって言って壁ドンしたら泣かれた。
その後、七海のところへ嬉しそうに走っていく恋を見て寂しくなった僕は家に帰ってエッチな動画見ながら始めたんだけどダメだった。
やっぱり恋じゃなきゃダメなんだ。
数日後、またお弁当を作ってくれた恋を食事に誘った。
12月7日、僕の誕生日に。
久しぶりのデートだと思うと嬉しくなった。
次の日、恋の様子がおかしい事に気づく。
七海となんかあったな。
そう思って聞いてみたらもう別れたって言うじゃん。
あの七海が他に女作るとはね。
七海の好物のおはぎをたくさん作って食べまくる恋。
僕のことを能天気だのバカだのと言う。
そんな僕が好きだろ?って聞いたら否定しないんだ。
じゃあ、何で泣く泣く別れなきゃいけなかったんだろう。
おはぎをもぐもぐしてる恋を見る。
可愛いな。
口の横にきな粉ついてる。
いつもつけてる。
舐めたらまた泣いちゃうかな?