第28章 ●見縊る●
首に腕を回して胸に吸い付き、痕をつけた。
「っ……」
小さく喘ぐ建人。
「フフッ。建人、可愛い。」
「あなたの方が可愛いです。」
赤くて小さな痕がついた。
「じゃ、今度は私が。」
「ンッ。」
鎖骨の下に赤い痕をつけられた。
「好きです。」
唇を塞がれ、舌入れられる。
息をするのも忘れ、舌を絡め合う事に夢中になる。
彼の首に回した手で頭を撫で、顔を撫で。
角度を変えて舌を絡め合う。
「ハァッ、ハァッ。」
唇を離され、自分の息が荒い事に驚く。
そんなに夢中になっていたなんて。
胸を愛撫され、再びTバックの隙間から指をねじ込まれた。
「ンンッ、アァンッ。」
「とろっとろだ。」
「もういいよ。早くぅ。」
ねだる。
「いいですよ。」
一度ベッドを下り、服を脱ぎ捨てゴムを着ける建人。
戻ってきてTバックを脱がせてくれた。
そして正常位でキスをしながら私の中へと入ってくる。
「ンンッ、アァッ!」
「あ、ああっ。」
視線が絡む。
指が絡む。
足が絡む。
汗ばむ肌と肌。
クチュクチュと音が響く部屋。
上からぽたり、ぽたり落ちてくる汗。
もう、冬だというのに。
この部屋だけは熱帯夜のよう。
「アンッ、けんとぉ、気持ちいいよぉ。」
目を見開いて言う。
「恋、恋、イキそうだ。」
「ダメッ、もう少し、もう少しだけ待って。」
少しおあずけ。
「ど、りょくします。」
「ンンッ、けんとぉ。好きぃぃぃ。」
「私も……好きです。」
「けんとぉ、イッちゃいそうだよ。」
「いいですよっ!一緒に……恋!」
「アンッ、イク、イクゥ!」
2人で一緒にイッちゃった。
「可愛い。」
終わった後、頭を撫でてくれた。
悟の手を思い出して涙が出た。
何も言わず、ただ優しく抱きしめてくれる建人。
彼の胸に顔を埋めて願った。
この人だけを愛したいと。